こんにちは、クルマガです。
あなたは、あの有名なホンダのシビックやトヨタの86がどんなエンジンを搭載しているかご存じですか?
なぜこんな質問を投げかけたかと言うと、今回はエンジンに関するお話だからです。
エンジンにもいくつか種類がありますが、今回はNAエンジンについて紹介します。
NAエンジンは通称「自然吸気エンジン」と呼ばれており、酸素を多く取り込んでより高い燃焼エネルギーを得るための補助装置(ターボ)などの過給機を使わず、大気圧でシリンダー内に吸気するエンジンとして注目されています。
特に低燃費や低排気ガスなどの面に優れ、一般自動車の主流のエンジンとなっているのが特徴です。
NAエンジンは国内で販売されているほとんどの車両に搭載されているエンジンですが、そんなNAエンジン搭載の車に乗っていてこんな疑問を抱えたことはありませんか?
「NAエンジンのよくある故障例が知りたい」
「NAエンジンで起こる故障に対する対処法が気になる」
今回は、こうした疑問に応えます。
こんな悩みを解決します!
NA(自然吸気)エンジンのよくある故障例が知りたい
NAエンジンが故障したときの対処法はどうすれば良いの?
NAエンジン搭載の人気車種が知りたい!
目次
NAエンジンの故障の原因と対処法
結論からお話しすると、NAエンジンのよくある故障例は大きく2つに分けられ、次の通りです。
- オイル漏れ
- オーバーヒート
NAエンジンの故障を一般的にはエンジンブローと言いますが、エンジンブローにもたくさんの原因があります。
ここで紹介する2つの不具合は、NAエンジンに起こるエンジンブローの中でも、特によくある故障例です。
NAエンジン搭載の車に乗っているなら、必ず押さえておきましょう!
オイル漏れ
ぶっちゃけオイル漏れに関しては、NAエンジンに限らずどのエンジンの種類にも当てはまりますが、NAエンジンではよくある故障および不具合の例として挙げられます。
エンジンオイルはエンジン内部の各部品がスムーズに動くために必要ですが、長い期間愛車に乗ることによって各部品が少しづつ劣化していき、オイル漏れを引き起こしやすくなります。
オイル漏れによってエンジンオイルが無くなった状態で車を走行させてしまうと、走行中の燃費が低下したり、エンジン内部が壊れて最悪の場合走行不可能になってしまいます。
エンジンオイルが漏れてしまっていたことで結果として愛車が走行できなくなってしまうと考えると、気づかなかったでは済まされないですよね…。
なので、愛車を守るために日頃からエンジンオイルの点検や補充をしておくことが大切です。
エンジンオイルは、最寄りのガソリンスタンドでも点検および補充ができるので、定期的にメンテナンスしましょう。
オーバーヒート
エンジンの故障に多いのは、オーバーヒートです。
オーバーヒートは、実はラジエーターの故障が原因であることを知っていましたか!?
ラジエーターは高温になったエンジンを冷やすための装置で、経年劣化による冷却液漏れや事故等の衝撃で故障すると、エンジンが高温状態となり、そのまま走り続けるとエンジンが焼き付きを起こします。
オーバーヒートを起こすと運転席に表示されている水温計が上がっていき、完全にオーバーヒートするとボンネットから煙が出てきます。
最終的には走行できなくなり、もし走行不可能な状態になると内部パーツを全て取り替えるオーバーホールをするしか対処法が無くなってしまうので要注意です。
もし走行中にオーバーヒートが起こった場合は、すぐに安全な場所に停車してロードサービスを呼びましょう。
NAエンジンに必要なメンテナンスは主に2つです
エンジンブローを起こさないためには、日頃のメンテナンスが大事になります。
NAエンジンのよくある故障例であるエンジンのオイル漏れとラジエーター、それぞれのメンテナンス方法は異なるので、どちらも確認しておきたいところです。
エンジンオイルのメンテナンス
NAエンジンのオイル漏れを防ぐには、1万5000kmもしくは1年ごとのオイル交換が必要です。
経年劣化によるタンクの破損や、オイル漏れが生じてからでは、正直遅すぎます。
焼付きやオーバーヒートでエンジンが故障した場合、高額な修理代がかかったり、最悪の場合は廃車です。
シリンダーや各部品が目詰まりしないように、オイルエレメントの交換もあわせて行った方が良いでしょう。
ラジエーターのメンテナンス
ラジエーターは冷却液を冷やす役目を担っているため、ラジエーターの破損だけでなく冷却液が不足していると、エンジンに負荷がかかりオーバーヒートを起こします。
なので、冷却水が漏れていないか残量を定期的に確認することが大切です。
冷却液が漏れていないか残量の確認方法は、リザーバータンクの側面についている目盛りを確認し、「LOW」または「MIN」なら同じ色の冷却液を補充する作業です。
次にチェックするところは、冷却水を補充するタンクにつながっている3種類のホースにひび割れがないか、また弾力性があるかの確認もしましょう。
そして同時に、ラジエーターのコアが破損していないか目視でチェックします。
また、冷却ファンの動作確認とセンサーの動作・ベルトのひび割れや張りのチェックも大事です。
冷却ファンは、車種によって1つまたは2つ搭載されています。
もし冷却ファンが2つ搭載されている車種であるにもかかわらず、1つしか作動しない場合は早急に修理および交換してもらいましょう。
最後は、ラジエーターのキャップの加圧バルブと冷却液の漏れを、専用工具を使ってチェックします。
専用工具をまだ持っていない人のために、おすすめの専用工具のリンクを貼っておきますね。
NAエンジン搭載の車種を選ぶために押さえたい3つのポイント
NAエンジンには、他のエンジンに無い魅力がたくさんあります。
特に走りを追求した車に乗ろうと思っているあなたには、NAエンジンならではの爽快な走りがクセになること間違いなしです。
そんなNAエンジン搭載の車を選ぶ際、ここで紹介する3つのポイントを押さえておけば、きっとあなたにとって最高のNAエンジンライフを送れるはずです。
- エンジン出力が高い
- 燃費の良さ
- レスポンスの良さ
これからNAエンジン搭載の車に乗る際は、これら3つのポイントを押さえておきましょう。
エンジン出力が高い
NAエンジンはピストンが「吸入行程」「圧縮行程」「燃焼行程」「排気行程」の往復運動を行うことで、動力を生み出す仕組みです。
吸い込まれる空気量はある程度決まっていますので、ピストンのストロークが大きいほど吸入空気量が増え、排気量の大きさで出力が決まります。
また、回転数の高さが即出力にもなりますので、回転数が高ければその分出力も上がり、馬力や最高速度も期待通りです。
NAエンジンは排気量と高回転数でエンジンのスペックが決まります。
燃費の良さ
NAエンジンの燃費は、ターボエンジンと比べて2〜3割いいといわれているので、回転数を抑えてセッティングすると、より高い効率が得られます。
燃費の良さを重視することで、より満足のいくカーライフを送れること間違いなしですよ!
レスポンスの良さ
NAエンジンはなめらかな加速が特徴的で、アクセルを踏んだあと即加速が始まるレスポンスにも優れています。
レスポンスの良さは快適な走行に直接影響します。
NAエンジンのスムーズな加速にハマったら、クセになりますよ!
NAエンジンとターボエンジンの違い
よくNAエンジンと比較されるのが、ターボエンジンです。
結論から言うと、NAエンジンとターボエンジンの違いは、正反対の特徴をそれぞれ持っていることが言えます。
NAエンジンはアクセルレスポンスがスムーズですぐに回転数が上がりますが、それに対してターボエンジンはターボラグがあり回転数が上がるのに少し時間がかかります。
またターボエンジンは、最高馬力と固定された回転軸を中心に生み出される力の最高トルクが出せますが、NAエンジンで出すことは不可能です。
NAエンジンとターボエンジンは表裏一体とも言えます。
どんな走りを追求するかによって、どちらのエンジンを搭載している車種を選ぶかが決まるということですね!
NAエンジン搭載の人気車種3選!
NAエンジンを搭載している車種は多くありますが、その中でも特に人気なのは次の3車種です。
- ホンダ シビックのエンジン
- トヨタ 86のエンジン
- マツダ ロードスターのエンジン
ここでは簡単に、これら3車種の魅力を紹介します。
ホンダ シビック
ホンダのNAエンジンは、シビックに搭載されたB16BのVTECが代表的です。
VTECは吸排気バルブの開き方を可変しエンジンの出力をあげるシステムで、吸気側で空気をたくさん吸い込み、エンジンをパワーアップさせます。
VTECは1ランク上の高出力が出せるので、排気量を下げて「軽量・コンパクト」なエンジンを選べることは魅力です。
スペック | B16BタイプR |
エンジン | B16B型:1.6L直4 DOHC VTEC |
最高出力 | 185PS/8200rpm |
最大トルク | 16.3kgf/m/7500rpm |
トヨタ 86
トヨタを代表するNAエンジンは、スバル独自の水平対向4気筒エンジンを搭載しています。
動力性能を向上させるために、排気量を2.0Lから2.4Lへアップさせ運転状況に応じて制御するツインインジェクター(燃料噴射装置が1気筒につき2つ備わった機構)を備えました。
素早いレスポンスとなめらかに高回転まで上がる、トヨタとスバルが共同開発したスポーツカーです。
スペック | DBA-ZN6-A2E8 |
エンジン | FA20型2.0L水平対向4気筒DOHC |
最高出力 | 147kw(200ps)/7000rpm |
最大トルク | 205N/m(20.9kgf・m)/64006600rpm |
マツダ ロードスター
マツダを代表するNAエンジンは、SKYACTIV-Gでマツダが世界を驚かせたSKYACTIVテクノロジーです。
エンジンのノッキング(ガソリンが異常燃焼している状態)を克服し、高圧縮比14.0で高トルクと低燃費を実現させました。
高圧縮比とは、シリンダー内の空気または混合気が、ピストン上昇によってどれくらい圧縮されるかの割合のことを言いますが、一般的には10~13に設定されています。
圧縮比を上げるとノッキングが発生しエンジン内にダメージを与えますが、マツダの技術は素晴らしいですね。
スペック | |
エンジン | 1.5L水冷直列4気筒DOHC16バルブエンジン |
最高出力 | 97kw(132ps)/7000rpm |
最大トルク | 152N・m(15.5kgf・m)/4500rpm |
まとめ
NAエンジンはオイル漏れやオーバーヒートなどの故障がよくある事例として挙げられますが、日頃から定期的にメンテナンスを行うことで故障および不具合を防ぐことができます。
乗り方次第ではさまざまな内部部品の劣化を早めてしまいますが、走りを追求するにはもってこいのエンジンであることは間違いなしです。
特に自然吸気を特徴とするNAエンジンは、国産車なら今回紹介した3車種に注目したいです。
もしNAエンジン搭載の輸入車であれば、アウディやフェラーリ、ランボルギーニが代表的ですね。
走りを追求したいあなたにとって、NAエンジンは満足のいくカーライフにしてくれること間違いなしです。
ぜひあなたも、一緒に快適な走りを追求してみませんか?
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