こんにちは、クルマガです。
「レシプロエンジンってどんな仕組みのエンジンなの?」
「レシプロエンジンが故障する原因は何?」
今回は、こういった疑問に答えます。
レシプロエンジンは、数あるエンジンの種類の中で最も多くの車に搭載されているエンジンです。
あなたの愛車がレシプロエンジン搭載の車なのであれば、今後故障が起きたときのことを考慮して押さえておきましょう!
こんな悩みを解決します!
レシプロエンジンの故障の原因が知りたい!
レシプロエンジンってどんな仕組みなの?
レシプロエンジンとロータリーエンジンの違いが気になる
目次
レシプロエンジンの故障
レシプロエンジンで起こる故障は、基本的にエンジンブローと呼びます。
エンジンブローは、定期的なメンテナンスを怠りエンジンに負荷がかかりすぎた際に起こります。
エンジンブローは、エンジンオイルの供給不足で潤滑な働きができず摩耗し、シリンダー内部が損傷したり、クランクシャフトとシリンダーブロック間のメタルが焼き付き回転不能に陥ったりすることです。
また、事故による外部からの強い衝撃で部品の損傷なども起こります。
エンジンブローを起こさないためには、定期的なメンテナンスが大事です。
レシプロエンジンの故障原因は3つです
結論からお話しすると、レシプロエンジンの故障原因は次の3つに分けられます。
オーバーヒート
焼付き
タイミングベルト切れ
ここでは、これら3つの故障原因について解説しますね。
【原因1】オーバーヒート
オーバーヒートは、冷却水が不足してエンジン内を冷ますことができず引き起こされる現象です。
内燃機関のエンジンは高温になるため、エンジン内を冷却水が循環しています。
エンジンを冷ます冷却水が不足していると、エンジン内が高温になり、部品に歪みが出て回転が保てません。
もしも走行中に気づいたら、すぐ停車してロードサービスを呼びましょう。
【原因2】焼き付き
レシプロエンジンの各部品がスムーズに動くためには、エンジンオイルが必要になります。
このエンジンオイルが不足しておこる現象が、エンジンの焼き付きです。
エンジンオイルが不足または劣化して粘度が上がっていると、部品が摩擦熱を発しエンジンにダメージを与えます。
走行前は、エンジンオイルの粘度と量を確認しておいたほうが良いでしょう。
【原因3】タイミングベルト切れ
タイミングベルトは、往復運動を回転運動に変えるクランクシャフトと、エンジンのバルブを開閉させるカムシャフトにかかっているベルトのことです。
このベルトで、ピストンとバルブのタイミングを調整しているので、タイミングベルトの切れや劣化でピストンとバルブのタイミングに少しでもずれが生じると、これもエンジンの故障につながります。
レシプロエンジンが故障したときの対処法
エンジンブローを起こしてしまったら、修理に数十万の費用が掛かったり、修理ができない場合は廃車になることもあります。
エンジンブローを起こさないためにも、日頃からメンテナンスは怠らないことが大切です。
エンジンブローは、ディーラーなどで点検してもらう方法と、決められた期間でのエンジンオイルの交換をする方法で予防できます。
大切な愛車に長く乗るためにも、点検やメンテナンスを怠らないよう注意しましょう。
レシプロエンジンの故障前に起こる前兆
レシプロエンジンの故障前には、異臭や異音といった前兆が現れます。
走行中にエンジンルームから白煙が上がったり、オイルの焼き付きにより焦げた臭いの異臭や「ガラガラ」「キュルキュル」といった異音が発生したら故障の前兆です。
また、警告灯が点灯する場合もあります。
水温警告灯が赤く点灯したらオーバーヒートの前兆で、油圧警告灯の点灯はエンジンオイル焼き付きの前兆です。
前兆が現れた場合は、安全な場所に速やかに停車し、ロードサービスを呼びましょう。
レシプロエンジンには2つの種類があります
結論からお話しすると、レシプロエンジンはピストンの往復運動で動力を生み出すエンジン全般の総称で、外燃機関と内燃機関の2種類があります。
自動車のレシプロエンジンは内燃機関が多く用いられ、その中でもエネルギーを発生させる一連の動作が4つの工程から行われる4ストローク機関です。
実は、レシプロエンジンは乗り物のエンジンとして一般的で最も主流なのですよ。
内燃機関について
内燃機関とは、燃料をエンジン内部で燃焼させることによって往復運動や回転運動を出力する原動機のことです。
内燃機関は種類によって使用燃料や点火方法が決められていて、特徴や用途が異なります。
内燃機関の種類や主要燃料、主な用途を下の表にまとめましたので参考にしてくださいね。
内燃機関の種類 | エンジンの種類 | 主要燃料 | 主な用途 |
容積型内燃機関 | レシプロエンジン(ガソリンエンジン)
レシプロエンジン(ディーゼルエンジン)
ロータリーエンジン | ガソリン・天然ガス
軽油
ガソリン | 自動車 バイク 船舶 発電機 |
速度型内燃機関 | ガスタービンエンジン
ジェットエンジン | 天然ガス、軽油、重油、ジェット燃料 | 航空機 |
その他 | ロケットエンジン | ロケット燃料 | 宇宙産業 |
外燃機関について
外燃機関とは、エンジンの外で燃料を燃やして水を温め水蒸気を発生させ、その水蒸気でピストンやタービンブレーキを作動させることです。
外燃機関の種類には、主に石炭や石油で水を温め水蒸気でエンジンを作動させる蒸気機関と、核燃料により水蒸気を発生させる原子力機関があります。
エンジンの外で燃料を燃やすため、蒸気機関や原子力機関は大型の設備が必要なのが特徴です。
レシプロエンジンの仕組み
内燃機関のレシプロエンジンの動作工程は4つあります。
エンジンが燃料を使ってエネルギーに変換するまでの工程を、どんな順番で行うかを決めるのがストロークです。
自動車は排気量によって6ストローク、8ストローク、4ストローク機関がありますが、主に使われているのは4ストローク機関になります。
4つのピストン運動から取り出したエネルギーでクランクシャフトが回転し自動車が動く仕組みです。
エンジンの動作工程 | 働き |
吸入工程 | ピストンが下がり、吸気バルブが開いて燃料を含んだ空気(気化したガソリン)をシリンダ内に取り込む |
圧縮工程 | ピストンが上がり、燃料を含んだ空気を圧縮する |
燃焼工程 | 点火プラグにより点火され、燃焼ガスの膨張によりピストンが下まで下がる |
排気工程 | ピストンが上がり、排気バルブから燃焼ガスが排出される |
レシプロエンジンとロータリーエンジンの違い
レイシプロエンジンとロータリーエンジンは構造が大きく異なります。
レシプロエンジンのようにピストンの往復運動ではなく、回転運動するローターにより回転動力を得て、熱エネルギーを発生させる仕組みです。
ロータリーエンジンは吸排気バルブやバルブを開閉させるカムシャフトが必要ない分、コンパクトで高出力になっています。
レシプロエンジンは、往復運動を回転運動に変えて動力を生み出しているので構造は複雑になっていますが、ロータリーエンジンは回転運動をそのまま動力にしているので構造はシンプルです。
ロータリーエンジンは、クセのある機械音のような排気音であるのが特徴です。
レシプロエンジンの排気音も良いですが、他の車種にはない排気音を楽しみたいならロータリーエンジンもおすすめですよ。
余談ですが、僕は過去にロータリーエンジン搭載のRX-8に乗っていましたが、排気音の良さはもちろん加速時もスムーズな車でした。
機会があれば、あなたもRX-8に乗ってみてはいかがでしょうか!
レシプロエンジンのメリットとデメリット
レシプロエンジンは、構造が複雑なのでメンテナンスしにくいといったデメリットがあります。
しかし、構造の複雑なエンジンが熱エネルギーを生み出して動力にしているので、燃費がいいのはメリットのひとつです。
また、レシプロエンジンは低振動になってきているので、車に乗っていても気になりませんし、重量も軽くなってきているのも大きなメリットと言えます。
まとめ
日本の技術はとても高性能高品質で信頼できるため、メンテナンスを怠らなければ愛車の寿命はかなり伸びます。
大事なことなので、もう一度言います…。
きちんと”メンテナンスを怠らなければ”ですよ!
万が一エンジンブローなどの故障を起こしたら、すぐにロードサービスに連絡をしましょう。
また最悪のケースとして、廃車になったときのことも視野に入れておくのが良いかもしれません。
故障を起こさないためにも、定期的にメンテナンスをして長く乗りましょうね。
クルマガでは、今回のレシプロエンジンの他にもさまざまなエンジンに関する故障例も紹介しています。
ぜひ参考にしてください!
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